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岡崎市を中心に創業サポートを行っている宮島税理士事務所です。
創業間もない方は、資金繰りが大変重要な課題となります。そこで弊事務所は、事業が軌道に乗るための命綱である資金確保の手段として、創業融資を利用することを薦めております。
さて、前回のコラムでは創業融資の審査の着眼点について述べましたが、今回のコラムでは、なぜ創業融資を勧めるかを私の経験及び、創業者の悩み等を踏まえて述べていきたいと思います。
【創業融資を勧めるワケ】
1. 大前提として
事業が仮に赤字でも資金ショートが生じなければ事業は継続することが可能です。
どんなに素晴らしい事業も資金がなければ継続できません。目の前に事業チャンスがある場合でも資金不足のためチャンスを逃す可能性もあります。創業者の方は初めての金融機関からの借り入れの場合、抵抗があるかもしれませんが、ビジネスを成功させるための保険(支払利息は保険料)と割り切って頂ければと思います。
2. 勧める七つの理由
① 創業者はすぐに売上が上がらない。
創業間もない方は、いくら過去に実績等があっても事業計画通りに売上は上がりません。
私の経験上、最低3カ月は売上が軌道に乗るのに要します。
② 広告費が必要だから
上記①と関連しますが、売上等を上げるためには、広告宣伝費を使う必要があります。例えば、ホームページで集客をすることを考える場合があります。ホームページを上位に表示させたい場合、SEO(自然検索)では時間がかかるため、Google等でリスティング広告(料金発生)を使う必要があります。
③ 人材の確保
事業が軌道に乗ると人の採用を考えます。人を採用してもその方が育つ(利益を生み出す)まで時間がかかりますが、一方、その間、給料は発生します。また、現在は人手不足のため、人が欲しいからと言って、すぐには採用できません。人財と言われるとおり、余裕をもって採用するためにも資金を確保しておく必要があります。
④ 事業が拡大した場合の運転資金
事業が軌道に乗り、売上高が伸びた場合、掛売が多いとき売上の回収までに時間を要します。例えば、商品等の仕入が増大すると、仕入代金等は売上回収の前に通常は支払う必要があります。この仕入代金等の運転資金が必要になります。
(下記図表参照)
⑤ 本業に集中するために資金繰りの悩みから解放
創業者は自己資金を考慮しても資金に余裕のある方はあまりいません。資金繰りに悩むあまり、本業の仕事に集中できない場合も多々あります。
創業融資を受けることで資金を確保し、資金繰りの悩みから解放され、本業に集中する必要があります。
⑥ 創業時は自己資金と創業計画で融資が可能
事業が進行し、半年程経過して、融資を申請する場合、金融機関から試算表等の提出を求められる場合があります。試算表等の業績が芳しくないと、融資を受けられない可能性があります。つまり、創業時は自己資金+創業計画から本業の実績に判断がシフトしていきます。
⑦ 融資の実績作り ~次回以降の融資のために~
創業融資等で融資を受けると、例えば、日本政策金融公庫では返済を順調にしていくと、折り返し融資(追加融資)等の相談に乗って頂けます。他の金融機関も創業融資を受けていると、次回以降の融資が比較的スムーズに受けられる可能性が高まります。
3. 融資のポイント
前回のコラムで説明させて頂きましたので今回は割愛させて頂きます。
詳しくはこちらをご覧ください。
「創業融資コラム 2019年5月30日 創業融資の審査の着眼点とは」
https://www.okazaki-setsuritsu.com/post-1694/
最後に
本日は創業融資を勧めるワケについて説明させて頂きました。とにかく資金=血流と言われるほど資金確保は重要になります。
弊事務所でも創業間もない方の創業融資等のお手伝いをさせて頂いております。
現在、創業等で融資を考えている方、ご質問のある方はお気軽に弊事務所までご連絡下さい。